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​千葉県経営者認知症支援センター

既に認知症を発症されている場合のQ&A

ここでは既に認知症を発症されている場合のQ&Aを掲載します。

​解決策がないことも多いのですが、我流で解決を試み、一層深みにはまってしまい身動きがとれなくなることも多いので、現状をこれ以上悪化させない前に相談することをお勧めします。

​​

Q1 認知症を発症しても何とかなると聞いたことがありますが?

サラリーマンOB、OGで認知症になった人のことではありませんか? 

確かにサラリーマンOB、OGでは何とかなるケースがあります。

私が警鐘を鳴らしているのは中小企業経営者とその相続人です。

サラリーマンOB、OGとは立場が異なり、同じ考えでは不十分です。

 

Q2 経営者が認知症になるとどのような問題が発生するのですか?①

株主総会において、事業譲渡、定款変更、役員選任解任、計算の承認といった議案の議決権行使ができなくなります。後継者が決まっていても正式に社長に選任できないこともあります。

 

Q3 経営者が認知症になるとどのような問題が発生するのですか?②

金融機関への個人保証、担保差入れ、会社への事業資金貸付、会社への不動産賃貸ができなくなります。

 

Q4 経営者が認知症になるとどのような問題が発生するのですか?③

預貯金の引出しもできなくなります。

金融機関は本人確認ができない取引は行いません。

少し前までは、いい加減な対応が許されていた記憶があるかと思いますが、今は違います。

Q5 認知症になった場合、国の法定後見制度を使えばなんとかなるのではないですか?

何も対策をしないで認知症になってしまうと「経営者が亡くなるまで待つ」がメインシナリオになります。

​亡くなるまで待てない事情があれば、法定後見制度しか事後対策はありません。

ただし、法定後見制度は汎用的な制度です。経営者向けの特別対応はありません。解決策にならないだけでなくかえって不自由になることも多くあります。

​​Q6 国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?①

議決権行使が難しいということです。

法定後見制度は財産管理や身上保護を目的とした制度です。

株主総会での議決権行使までは想定しにくい制度ですが、成年後見人に代理行使してもらうしか方法がない場合もあります。

ただし、成年後見人が専門職である場合、会社の経営に携わっていない専門職成年後見人に議決権行使をさせていいのか?という問題があります。

専門職側も重要議案について判断することは躊躇するでしょう。

​「株主総会を開催したことにして、適当に書類をつくればよい」といった発言もありますが「私文書偽造罪」になる可能性があります。

Q7 国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?②​​​​

本人以外のための支出が制限されることです。

法定後見制度で支援するのは原則本人だけです。

「本人の財産を本人のために維持管理すること」が目的になるため、本人以外のために行う支出、例えば、会社への事業資金貸付や本人を支えてきた家族のための支出(配偶者の生活資金、家族旅行代金の負担、孫への非課税範囲内での贈与、入学祝金、お年玉、お小遣い)は難しくなります。

支出は伴わなくても、会社借入への個人保証、本人所有不動産の担保差入れや会社への賃貸等も原則認められません。

Q8  国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?③

事業承継対策を行うことが難しいことです。

例えば成年後見人は本人に代わって遺言はできません。

 

Q9  国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?④

売却してはいけない財産を売却される可能性があります。

成年後見人は、成年被後見人のすべての財産の処分権を有します。専門職成年後見人が事業用資産を売却して問題になったこともあるようです。

 

Q10  国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?⑤

成年後見人等は家庭裁判所の職権で選任されます。

法定後見の開始の審判の申立て時、成年後見人等候補者欄は自由に記載できます。

ただし、家庭裁判所が職権で選任するため、候補者が必ず選任されるわけではありません。

家庭裁判所は専門職(弁護士、司法書士、行政書士)を選任する傾向です。中小企業経営者は財産額が高額で親族の成年後見人による横領も発生しやすいため、専門職が選任されるケースが多いのです。

 

Q11  国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?⑥

希望に沿わない人が成年後見人等に選任された場合であっても、そのことを理由に後見開始等の審判に対して不服申立てをすることはできません。

Q12  国の法定後見制度の具体的な問題は何ですか?⑦

法定後見の開始の審判の申立てをすると、家庭裁判所の許可を得なければ取り下げることはできません。

「申立人が候補者として推薦する人が成年後見人等に選任されそうにない」という理由では、原則として申立ての取下げは認められません。

法定後見制度は本人の判断能力が回復したと認められる場合でない限り、本人が亡くなるまで続きます。

 

Q13  親族の成年後見人等での問題は何ですか?

親族が成年後見人等に選任されたとしても負担は大きくなります。

本人が日常的に会社に対して事業用資金の貸付を行っていた場合でも、親族成年後見人等が家庭裁判所の許可を得ずに行うと不適切な手続きになります。

不適切とされた場合には、損害賠償請求を受けたり、業務上横領罪で刑事責任を問われたりする可能性もあります。

成年後見人等は家庭裁判所に年一回、事務の状況を報告しますが、最初から一人前の成年後見人等であることを求められます。家庭裁判所に親切なフォローは期待しないほうがいいのですが、報告を怠ったり、報告に不備が多かったりすると、専門職に変更になったり、専門職の成年後見監督人等が選任されたりします。

 

Q14  専門職の成年後見人について教えてください

専門職の成年後見人が選任されると「初めて会う他人」であっても、預金通帳、カード、不動産権利証、自社株式等全財産を預け、契約を代理で行ってもらうことになります。

生活費以外の支出は制限され、本人、家族も成年後見人の許可がないと自由にお金を使えなくなり、自分達のお金なのに頭を下げて受け取るような関係になりがちです。

 

Q15  専門職の成年後見人とのトラブルにはどのようなことがありますか?

意見が合わない人、高圧的な態度の人に当たる可能性があります。

まれな事例ですが横領、虐待、ハラスメントもあるようです。

全財産を処分できる権限があるため、事業用資産や先祖代々の重要な財産を換価処分されてしまい、判断能力のある時に作っていた遺言、事業承継対策が機能しないこともあります。

 

Q16  専門職の成年後見人等の解任はできるのですか

成年後見人等に不正な行為等があれば、これを解任することができますが、家庭裁判所は意見が合わない程度の理由では解任してくれません。要は信頼できない専門職であっても、問題がなければ解任できないということです。

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